ハングオンのやり方|バイクのライディングテクニック
バイクのMotoGPを初めて見た友達が、コーナリングでは体を地面にこすりつけるようにしてコーナーを回っているのを見てびっくりしていました。
「なんであんな乗り方なのか」など、いろいろ説明を求めてきました。そんな時あなたなら、お茶を濁さず説明できますか。
1.ハングオンとは?
諸説ありますが、いわゆる「ハングオン」は、土の上のコーナーで車体を滑らせながら走るフラットダートトラックレースや、氷の上を同じように滑らせて走るアイスレースの走り方が基となっています。
これらのレース走行において、選手たちが、体重移動を使ってバイクを安定させ、スライドに使っていたアクセルコントロールを、推進力としていかにロスをせずに速くコーナーを走行するかについて焦点をあてて考えていくうち、サーキットで完成させていったライディングテクニックだと言われています。
考案者は定かではありませんが、ダートレーサーだったケニーロバーツがロードレースに転向した際、応用したのが最初と言われています。
また海外では「ハングオフ」というのが正しく、日本では「ハングオン」として間違った伝わり方?をしています。
2.なぜハングオンなのか
どうして膝を擦っているかというと、サーキットでコーナリングをするときに、
⑴バイクにかかる遠心力をライダーの体重で押さえること
⑵スピードに対してバイクの角度を起こすこと
⑶コーナリング中の安定とスピードを向上させること
これらが主な目的で、ライダーがコーナーの内側の低い位置に体重をずらして乗車する必要が出てきました。
つまりライダーが重心をオフセットしてハング(ぶら下がる)っているのが正しい「ハングオフ」なのです。
これはあくまで私説ですが、「ハングオン」になったのは、コーナー出口でハングした状態からアクセルをオン(開けていく)する状態のことを言ったのかもしれません。
3.ハングオンのやり方
前述のとおり、ハングオフ・ハングオンはコーナリングの様々な過程の中の一部を名称にしたものだと言えます。
ですから、コーナリングをきれいに行おうとするとやむを得ず「ハングオフ」の状態から「ハングオン」の状態になる為、ハングオンだけをうまくやるというのは不可能です。
コーナリングは
⑴リアブレーキを先にかけ後ろに引っ張る力を作りながらニーグリップを強めます。
⑵フロントブレーキで荷重を前にかけていきます。
⑶ブレーキレバーを入力と同じ速さで戻しブレーキリリースをすることでフロントサスの戻りの早さを押さえます。
⑷同時に体重移動して上半身の力を抜きます。
⑸バイクに体重を預け、徐々にアクセルを開けることで、荷重をフロントからリヤにリレーさせます。
⑹クリッピングに近づいたら、さらに、じわじわとアクセルを開けます。
⑺コーナー出口に視線を映し、車体を起こしながら体重移動します。
⑻さらに加速してコーナー脱出します。
こんなにたくさんの工程があり、コーナリングをするにはこれらの動作がバラバラに行われていたのでは、ギクシャクしてしまいます。
一つの動作は次の動作の為にあり、全ての動作をスムースでかつ適切に連続して行うのが大切で、どこかをしくじると全体がまとまらないという難しいものです。
そしてコーナリングは、非常に集中力を要しますので、疲れや体調によってもコンディションは変わってきます。
一般の方、そして一般道では無理をなさらないようにお願いいたします。
4.ハングオンは一日にしてならず
上の行程の中で、「ハングオフ」「ハングオン」という言葉は出てきませんでした。
しかし、⑷が「ハングオフ」の・⑸~⑹の状態が既に「ハングオン」になっているはずなのです。
今回はコーナリングの中の「ハングオフ」「ハングオン」の行程だけを書いていますが、これをきれいに行うには、
・バイクの正しい乗車姿勢・ブレーキング・ブレーキリリース・リアブレーキコントロール・ライン取り・体重移動・抜重・アクセルコントロール
など基本的なライディングテクニックをしっかりマスターして、バイクの動きにしっかりと応答できるように十分なトレーニングがなされていることが前提となります。
くれぐれも、「膝をすること」を目的にしたり、「ハングオンの恰好をまねる」だけではおそらくマスターすることはできないばかりでなく、大変危険です。
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